本気で悩む人のための、本気の対策
プログラマーやSEを中心にパソコンを使ったデスクワークが増えたことで、肩こり腰痛の悩みが増加していますよね。
かくいう私も、システム開発やテキスト編集など、1日14時間くらいはパソコンに向かって作業をしています。
対策を調べてみた
プログラマーの肩こり対策を調べると1番目に、
「転職してください。転職は簡単ですよ」
って書いてあるんですけど……私にとっては難しい!
整形外科に行ってみた
私の場合は肩こりというよりも首痛、背中痛が酷く、整形外科に通ってみたこともあります。
しかしこれが治らない。
行っても行っても湿布をくれるだけです。
腰痛対策【物理編】
椅子を変える
楽天で買った新品1万円の椅子から、2万円の中古オフィスチェアに変えるだけで、腰痛に劇的な改善がありました。
私が使っているのはイトーキのプラオチェア(ハイバックタイプ)です。
オフィスだと椅子が決められていることが多いので、フリーランスなどで自宅作業が出来る人向けです。
骨盤クッションを使う
オフィスで椅子が決められている時に使えるのが、骨盤を立たせることができる骨盤クッションです。
私はプラオチェアの上に、さらに骨盤クッションを敷いて座っています。
この環境を作ってから腰痛の症状が完全に消えました。
バックジョイ
骨盤クッションにも低反発だったり、高反発だったり種類がありますが、私が使っているのはクッション性ゼロのバックジョイ(ポスチャータイプ)です。
クッション素材じゃないので汗ジミができず、水拭きできるので衛生面でもいいですし、もう4年使っていますが壊れる気配がありません。
クッションタイプはどうしてもヘタってしまい、どんどん腰痛対策効果が半減するので途中で使うのをやめました。
肩こり対策【物理編】
キーボードをエルゴノミクスに変える
私が使っているのはマイクロソフトのNatural Ergonomic Keyboard 4000というキーボードです。
エルゴノミクス(人間工学)に基づいた、疲れにくい配置やサイズになっています。
スペースキーが大きかったり、GキーとHキーの位置が開いていたり、普通のキーボードと違うのですが1時間くらい触ると慣れてきます。
このキーボードの感想
とにかくタイピングが楽になり、体の負担が減りました。

安いキーボードを使っていた時はタイピング腕試しをやっても誤タイプが多かったのですが、今は安定して95%以上の正解率です。
もう1つの効果
このキーボードにはもう1つの効果があり、それがあとあと効いてきます。
詳しくは【ソフトウェア編】で。
プログラマーの現実
12インチのノートPCで作業させてくる会社とかありますよね。
しかもサーバーメンテじゃなくて開発作業……。
Natural Ergonomicは大きいのでキツいですが、せめて外付けでキーボードを持っていくと多少の肩こり対策になります。
机の高さを合わせる
キーボードが高い位置にあると、腕が常に高い位置に上がり、肩に力が入るので肩こりが酷くなります。
机の高さを調節してキーボード位置を下げ、肘が90度に曲がるのがベストです。
机の高さが変えられない
机が低くならない時は、クッション+バックジョイで出来るだけ椅子を高くします。
肘掛けも外す
肘掛けを使うと、体型によっては肩が持ち上がる状態になってしまい、肩こり悪化の原因になります。
外せるなら肘掛けを外したほうが負担を減らせます。
私のデスク環境
モニターを置いたデスクとは別に、キーボード用のスペースを作っています。
ダイソーで買ったスチールラックを左右に2つ用意し、その上にホームセンターで買った木の板を乗せます。
木の板はしならないように厚めを推奨。
ラックは高さ調整が自由にできるので、キーボード専用の机を買うよりも便利です。
メガネを変える
目の疲れが肩こりに繋がることもあるので、メガネを変えて負担を減らします。
裸眼の人はPC用のメガネ。
近視の人はパソコン用に度数の弱いものを作ると楽になります。
度数はどれくらい下げるか
私は2段階弱めたものを使っています。
メガネ屋さんに行って、「パソコン用に度数の弱いメガネが欲しい」と頼むと、1~3段階のレンズを試させて貰えました。
肩こり対策【ソフト編1】
肩こり対策として有用なのは、極力マウスを使わないことです。
- キーボードとマウス間の手の移動を減らす
- マウスによる細かな操作をなくす
この2つを実施することで腕、肩、首、背中の筋肉への負担を減らします。
Vimiumをインストール
まず、普段使うブラウザをGoogle Chromeにします。
拡張機能の「Vimium」をインストールします。
Vimiumはネットサーフィンをキーボードだけで行えるようになる拡張です。LinuxのVimっぽい感じです。
Vimiumの使い方
おすすめ設定
おすすめはデフォルトの設定のまま使うことです。
カスタマイズしてしまうと、開発環境が変わった時に再設定が面倒になるからです。
デフォルトのキー操作を覚えておけば、すぐにVimium環境を整えられます。
Vimiumの操作方法
リンクを開く
「f」キーを押してリンクショートカットを表示できます。

あとは開きたいリンクのコマンド打ち込みます。
この時、シフトを押しながら開くと新しいタブで開きます。
スクロール
- 上にスクロール k
- 下にスクロール j
テキストエリアにフォーカス
「g→i」と押すと、先頭にあるテキストにフォーカスします。
すぐにGoogleの検索欄に飛べます。
アドレスバーにフォーカス
「F6」を押します。
これはVimiumの機能ではなくChromeの標準ショートカットです。
タブ操作
- 新しいタブ t
- 現タブを閉じる x
- 前タブへ移動 Shift+j
- 次タブへ移動 Shift+k
前に戻る
「Shift+h」で前のページに戻ります。
標準機能の「Alt+左」でも戻れますが、「Shift+h」のほうが手の動きが少ないです。
肩こり対策【ソフト編2】
最初のほうで書いた、Natural Ergonomicの利点がここで出てきます。
このキーボードは特有のショートカットボタンが複数用意されていて、これらのボタンは自由にカスタマイズできます。
カスタマイズのやり方
以下を開きます。
コントロールパネル>ハードウェアとサウンド>マウス>Microsoftキーボードセンター
メニューにカーソルを乗せると、キーボードの写真の該当キーが青色になります。

上記画像だと、スペースキーの下のボタンが青色になっています。
スペースキーの下ボタン
何を設定するかは完全に好みなのですが、一応私のお気に入りの設定を載せておきます。
左ボタンにウィンドウを閉じる、右ボタンにウィンドウを最大化です。
ウィンドウを閉じるは標準で「Alt+F4」、ウィンドウ最大化は標準で「Win+上」ですが、手の移動距離を減らすために割り当てています。
上部の1~5番
デフォルトだと、タスクの1番目から5番目を開くことができます。
「Alt+TAB」を何度も押して切り替えるよりも早いです。
中央のゴムのレバー
デフォルトだと、上に倒すと拡大ズーム、下に倒して縮小です。
その他のボタン
起動するソフトを自由に割当できます。
私は後述のランチャーソフトを使っているので利用していません。
肩こり対策【ソフト編3】
アプリケーションの起動には「Orchis」というランチャーが便利です。
Shiftを2回連打すると立ち上がり、登録したアプリメニューが表示されます。
フォルダを作った階層構造もOK。
Orchisの使い方
フォルダやアプリには、アクセスキーを割り当てることができます。
ブラウザを開きたい場合
ChromeのショートカットをOrchisに登録し、アクセスキーをb(ブラウザのb)にしておきます。
「Shiftキー2回→b」
このコマンドでブラウザが起動します。
資料を開く場合
1.フォルダ(F)というフォルダを作る
※フォルダの頭文字をアクセスキーに設定
2.フォルダの中に資料フォルダ(D)を作る
※Documentの頭文字をアクセスキーに設定
3.資料フォルダの中に資料ファイルのショートカットを登録する
※3つのファイルを登録し、1、2、3のアクセスキーを設定
「Shiftキー2回→f→d→1」
これで資料1が開けます。
矢印キーも使える
「Shiftキー2回→f→d」
で資料フォルダを開き、そのあとは矢印キーで資料を選ぶこともできます。
開きたい資料を選んでEnterを押せばOKです。