といったことを思ったことはありませんか?
でも、いざ作ろうとすると難しいですよね。「トリックが思いつかない」 「問題文が不自然になってしまう」「答えが理不尽(こじつけ)だと言われないか不安…」
実は、良質なウミガメのスープには「黄金の作成テンプレート」が存在します。ゼロから考えるのではなく「ゴール(真相)」から逆算して作るのがコツなんです。
この記事では、私が普段実践している「オリジナル問題の作り方」と「ネタ探しの極意」、そして作問者が絶対に忘れてはいけない「読者への誠意」について初公開します。
難しくない!ウミガメのスープの作り方「3ステップ」
名作と呼ばれる問題も、実はシンプルな手順で作られています。いきなり「謎めいた文章」から書き始めると大変になってしまいいます。ミステリー小説と同じで、オチから逆算するのが効率的です。
1.まず「結末(真相)」を決める
最初に答えとなるストーリー(事実)を作ります。
(例)
「男はカメのスープだと思って飲んだが、実は人間の肉のスープだった」
2.「なぜ?」と思わせる「問題文(謎)」を作る
次に、その事実から「重要な情報」を隠し、不可解な状況だけを切り取ります。
事実
👉人肉スープだと気づいてショックで自殺した。
問題
👉ある男が、スープを飲んで自殺した。なぜ?
この「情報の引き算」がウミガメのスープの核になります。
3.ミスリード(ひっかけ)で隠す
最後に、回答者が別の答えを想像するように誘導します。
- 「レストランで」と付け加えて、食事の風景をイメージさせる。
- 「海の見える場所で」と付け加えて、カメが食材になりそうとイメージさせる。
これで、あの有名な問題の完成です。
ネタがない…オリジナル問題の「ネタの探し方」
「作り方はわかったけど、肝心のストーリーが思いつかない!」 そんな時は、ゼロからひねり出すのではなく、既存の種(ネタ)を拾ってくると便利です。
日常の勘違いをメモする
自分が何かを見間違えたり、聞き間違えたりした瞬間がネタになります。
「看板の文字を見間違えて、変なお店だと思った」
これを問題にすれば「看板の文字」というトリックが生まれます。
ニュースや歴史の「奇妙な事件」を参考にする
「事実は小説より奇なり」とも言われるように、海外のB級ニュースや、歴史上の奇妙な風習、法律の抜け穴などは、そのままウミガメのスープの題材になります。
既存の物語を「視点変更」する
たとえば、むかし話の桃太郎を「鬼の視点」から描いてみます。
「ある日、家に強盗が入ってきて、宝物を奪われた。犯人は動物を連れていた」
誰もが知っている話でも、視点を変えるだけで立派なオリジナル問題になりますね。
その答えは理不尽?「良問」と「クソ問」の境界線
せっかく作っても「そんなのわかるわけないじゃん(こじつけだ)」と言われたら悲しいですよね。良問を作るために、一つだけ気をつけるべきポイントがあります。
原題「ウミガメのスープ」が抱える罠
少し極端な話をします。実は私、本家本元の「ウミガメのスープ」の問題文には、少し不親切な部分があると考えています。
「海の見えるレストランでウミガメのスープを飲んだあと自殺した。なぜ?」
この問題文だけだと、論理的にはどんな答えでも成立してしまいます。
- スープに自殺する薬が入っていたから
- 男は事前に洗脳されていたから
- 実は男はゾンビで、スープを飲んだら自害するようプログラムされていたから
- 魔法のスープだった
- 妖精のイタズラ
- 妖怪のしわざ
このように考えると何でもアリになってしまいます。
無数にある可能性の中から、作者が勝手に「実は過去に遭難して~」という1つの正解を選び、それ以外を誤答とするのは、作者と読者のフェアではない部分だと言えます。
読者への「誠意」=事前に匂わせること
水平思考クイズにおける悪問(こじつけ)とは「作者の頭の中にしかない設定を、後出しジャンケンで押し付けること」です。
だからこそ、オリジナル問題を作る時は「読者への誠意」が大切になります。
ウミガメのスープををよりフェアな良問にするなら、問題文の時点で「男が過去に飢餓状態を経験したことがある(過酷な状況下で何かを食べた可能性がある)」ということを、ほんの少しだけ匂わせておくべきなのです。
良い問題には、必ず問題文の中に「違和感(伏線)」があります。回答者が「なぜこんな描写があるんだ?」と気づき論理的に正解へたどり着けるフックを用意してあげること。それが、作問者と読者をフェアにするための優しさです。
ミステリー小説の「フェアプレイの原則」
実はこの「読者への誠意」、本格ミステリー小説の世界では明確なルールとして定義されています。有名なのが、1928年に提唱された「ノックスの十戒」や「ヴァン・ダインの二十則」です。
ノックスの十戒(一部)
- 超自然的な力(魔法や幽霊など)を用いて事件を解決してはならない
- 犯人は物語の序盤に登場していなければならない
- 読者に提示されていない手がかりを使って探偵が解決してはならない
ヴァン・ダインの二十則(一部)
- 事件の謎を解く手がかりは、すべて明白に読者に提示されていなければならない
- 作中の探偵、またはそれに準じる人物が犯人であってはならない
- 占いや降霊術、読心術などで事件を解決してはならない
ウミガメのスープにも近いものがあります。読者と作者が平等な立場で推理勝負を楽しめる「フェアな構造」こそがウミガメのスープの良問を生み出します。
やってしまいがちな後出しの超展開
作問初心者が「どうしてもトリックが思いつかない…」という時に、つい逃げてしまいがちなのが以下のパターンです。これらの超展開はフェアな勝負をつくるのが難しいため、特別な伏線がない場合は避けるのが無難です。
「実は人間じゃなかった」(動物・宇宙人・サイボーグなど)
「男」と表記していたのに、正解は「オスの犬でした」というパターンです。そういう展開にしたいときは問題文に「毛深い」などの匂わせがあると親切です。
「夢だった・幻覚だった」(夢オチ)
どれだけ不可解な状況を作っても「すべて夢でした」で片付いてしまうため、回答者が真面目に推理する気を無くしてしまいます。「4日徹夜したあと」などの匂わせがあると親切です。
「架空の奇病・独自の法律」オチ
「その国では○○すると死刑になるから」「そういう謎の精神病だから」など、現実世界に存在しない作者オリジナルの設定を後出しされると回答者は推理のしようがありません。独自の世界をつくるときは事前に読者に説明しておくといいですね。
「超常現象・魔法のアイテム」オチ
「タイムマシンを使った」「実は幽霊だった」など。先ほどの「ノックスの十戒」でも禁止されているものを伏線なしでやると反感を買いやすいです。
【実践編】作問のヒントが見つかる!当サイトのオリジナル問題集
当サイト最大の特徴:「ひとりでも解ける」ヒントシステム
ウミガメのスープは本来、誰かに出題してもらって質問を繰り返すゲームですが、当サイトでは「ひとりでも完結して遊べる」ように独自の工夫をしています。
想定される質問とYES/NOの答えをまとめた「ヒントボタン」を用意しました。
先ほど「原題のウミガメのスープは情報不足で未完成だ」とお伝えしました。当サイトでは、短い問題文にこのヒント情報を組み合わせることで、初めて「1つのフェアで完成された問題」になるよう設計しています。
【当サイトの問題構成イメージ】
未完成の問題文
👉「レストランでウミガメのスープを飲んだあと自殺した。なぜ?」
ヒント①(理不尽の排除)
👉「スープは毒入り? 洗脳状態? 魔法や超常現象?(すべていいえ)
ヒント②(伏線の提示)
👉「男は過去に危険な目にあったことがある?」(はい)
このように、事前に理不尽な別解をヒントで潰し、論理的な正解へたどり着くためのピースを提示しています。
「どうやって情報を隠し、どの段階のヒントで明かしているのか?」「どんなミスリードを使っているのか?」ぜひ、そんな「クリエイターの視点」と「ヒントの使い方」に注目しながら、もう一度以下の問題を解いてみてください。
トリックの宝庫!叙述トリックを学ぶなら👇
日常の違和感を物語にするなら👇
言葉遊びとユーモアを学ぶなら👇
まとめ:誰かが悩む楽しさをつくる
「自分が作った問題で、みんなが頭を抱えて悩んでいる」 「そして、正解が出た瞬間に『やられたー!』と歓声が上がる」
これは、ただ解くだけでは味わえない、作問者だけの楽しみです。最初は日常の小さなネタ(勘違い・失敗談)から、身近な人に向けての問題をつくってください。きっと、ウミガメのスープを通して会話の広がる世界が待っているはずです。
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