※本ページは、集まりやレクリエーションの場で使われる「なぞなぞ」を紹介する内容です。医療的な内容・目的は一切ありません。本記事の内容は私が実際に介護をした経験・レクを企画した経験を踏まえて掲載しています。
👆こんな悩みはありませんか?
そういった悩みは参加ハードルの低いレクリエーションで解決できます。
本記事「なぞなぞを盛り上げる司会進行のコツ」で紹介するテクニックを使えば、なぞなぞに限らず、レクリエーションで使える進行のポイントが身につき、介護レク現場でありがちな悩みや行き詰まりの解消にも役立つはず!
仲間のスタッフからも「レクが上手い人だよね」と自然に言われるようになる、現場で使える考え方と進め方を紹介します。
\こんな人におすすめ/
- レク担当に慣れないかた
- レク準備や片付けを一人でやることが多いかた
- 人前で喋ると声が小さくなってしまうかた
👉大事な3ポイント
- 「自分のせいかも」と感じがちなレクの失敗は多くの現場で起きている悩み
- 参加者を巻き込んでみんなでレクをつくる
- レクの目的を用意しておけば失敗を自動的に回避できる
※高齢者向けなぞなぞ全問題は【介護レク】なぞなぞ完全ガイドをご覧ください。
介護レクのなぞなぞで「沈黙」が怖くなくなるマインドセット
なぞなぞレク担当で不安になるのは「沈黙が続いたとき」ですよね。誰も答えない。笑い声も起きない。その数秒が、やたら長く感じてしまうことがあります。
でも、ここで一つ大切な前提があります。「介護レクにはたくさんの目的がある」ということです。
「笑いが絶えない賑やかな会」だけが目的ではなく、共同の場所に一緒に参加すること、座って話しに集中すること、耳を傾けることもレクの役割なんです。
「盛り上がらなければ失敗」という思い込みを捨てる
介護レクで沈黙が怖くなる理由はとってもシンプル。多くの人が、無意識にこう思ってしまうんです。
- 盛り上がらなければ失敗
- 笑いが起きなければ意味がない
- 反応が薄い=自分の進行が悪い
そう思ってしまうのは当たり前ですよね。やっぱり「お手本レク」を見るとレクの華やかさだけがピックアップされていますから。
「沈黙は怖くない」と思えるようになるためにはレク目的を変えるのが効果的です。
レクの「目的」を変えれば、静かな時間も成功に変わる
レクの目的を変えるだけで失敗は自動的に回避できます。
たとえば、なぞなぞレクの目的を「盛り上がりましょう」ではなく次のように設定します。
- 集中して話を聞く時間をつくりましょう
- 言葉を思い出す練習をしましょう
- 考える時間を楽しみましょう
この目的で始めたレクだと静かな時間も大切だと思いませんか?
沈黙があっても
👉みんな考えている時間
笑いが少なくても
👉集中して聞いている状態
答えが出なくても
👉頭を使う時間は確保できた
高齢者のかた、とくに記憶を思い出すが難しいかたにとって、言葉を聞き取り、意味を理解し、答えを探すまでには時間がかかります。若い人が1秒で処理することを、10秒かけて処理するかたもいます。
焦って答えを言わずに心の中でゆっくり10秒を数えてみる……それぐらいの余裕をもってレクを進行しても「成功したレク」になるんです。
スタッフが楽しむ姿勢が、利用者様の安心感を作る
もう一つ大切なのが、司会をするスタッフの姿勢です。
沈黙が怖いと、
- 早く答えを言いたくなる
- 無理して笑いを取りたくなる
- 焦りが声に出てしまう
急ぐような空気は利用者様に伝わってしまうこともあるんですよね。
「静かでも大丈夫」とスタッフが落ち着いていれば、空気もリラックスモードになり、利用者様も笑ったり、喋ったりしやすくなってきます。
沈黙が怖いのは誰よりも真面目に取り組んでいる証拠です。
その真面目さを活かすためにもレクの目的を少し変えてみてください。「盛り上げる」以外の目的を1つ決めてからレクをするだけで進行はずっと楽になります。
参加者全員を巻き込む!なぞなぞレクの司会進行・盛り上げのコツ
なぞなぞレクの悩みで多いのが「同じかたばかりが答えてしまう」「一部のかただけが話して、ほかのかたは見ているだけ」といった悩みです。もちろん、モチベーションや得意・不得意に個人差はありますから完全解決は難しいですが、司会の進めかたである程度はカバーすることができます。
この項目では、無理に盛り上げようとせずとも、全員が参加している状態をつくれる司会進行のコツを具体的に紹介します。
第一声が勝負!声のトーンと注目を集める「導入の掴み」
スロウスタートが効果的なことも
まずは声のトーンですが、スピードは少しゆっくり・声の高さは緩急を意識します。落ち着いた声でスタートして「急がなくていい」「安心して参加していい」という空気を作ったあと、なだらかに元気な声に移行します。
スタートからハイテンションで盛り上げる方法もありますが、人前で喋るのが苦手なスタッフさんやレク担当に慣れないていないかたはスロウスタートの方法も試してみて、自分に合ったスタートの仕方を見つけてみてください。
導入の掴みに期待感を用意する
全員の心を掴むためには、全員に関係のある言葉から入るのがポイントです。私のレク経験からおすすめするのは「みんなで」や「順番に」といったフレーズを使うこと。
具体例
みんなで1人ずつ順番に答えを言っていくと、最後にメッセージが浮かぶ不思議な「なぞなぞ」をしたいと思います。
こういった導入をつくることで全員参加という意識が芽生えやすくなり、一人のかただけが答える独壇場・ひとり舞台のシチュエーションを減らせます。
メッセージが浮かぶ不思議な「なぞなぞ」とは……
3月のレクのことです。5名のかたが参加しているパターンで、左から順番に1人1問ずつ問題を出します。
- りんりんりんりんりん、5回言ったとき現れる赤いものってな~んだ?→りんご
- 太陽が隠れたときだけやってくる大きなものってな~んだ?→月
- 待ち合わせ場所でいつまでも待っている顔にある毛ってな~んだ?→まつ毛
- せっかく食事前に手を洗ったのに、わざわざネバネバにして食べる豆ってな~んだ?→納豆
- 粘着力はないのに、マッチをこすったときにつくものってな~んだ?→火
5人の答えをホワイトボードに右から「ひらがな」で書いていくと、
- ひ
- なっとう
- まつげ
- つき
- りんご
というメッセージが浮かびました。こういった出題方法をとると一体感が生まれるので「答える人」と「見ているだけの人」に分かれにくくなります。
回答を焦らせない「シンキングタイム」の有効な使い方
なぞなぞレクで沈黙が生まれると焦ってしまうことがありますよね。どうしてもすぐにヒントを出したくなったり「わかる人はいますか?」と進行を急いでしまいがちです。
先ほど「レクの目的」のところで書いたように目的や内容を宣言してしまう、というのが1つの解決策です。
たとえば、「考える時間がある」と最初に宣言する方法。
「この問題はゆっくり考えるタイプです。わかった人は声に出さず、じーっと私の顔を見て合図してくださいね」といった感じです。
顔を見てくれた利用者様・入居者様がいたら「わかったんですね」という感じで笑顔で頷いて、「もう少しシンキングタイムがありますよ~、ゆっくり考えて大丈夫ですよ~」と全員に話しかけます。
シンキングタイムを際立たせることで、個人差がある中でも全員が参加するための時間をつくれるようになります。
正解・不正解だけじゃない!会話を広げるリアクション術
クイズやなぞなぞのレクを進める基本となるのが「正解・不正解」のリアクションですよね。正解した人だけが褒められる雰囲気だと、ほかの人は自然と聞き役に回ってしまいます。
そこで意識したいのが発言へのリアクション。たとえ答えが違ったり、関係ない話題だったとしても、
- 「その考えかたもいいですね」
- 「そこに目を向けたのが面白いです」
- 「似た発想の人、ほかにもいそうですよね」
- 「私も最初、そう思いました」
- 「あ、その話題、次に問題をつくるときのアイデアにします」
といった声がけをすると「正解だけが注目されるわけじゃない」と安心感が生まれます。
また、正解が出たあともすぐ次に進まず、
- 「ほかに思いついたかたいますか?」
- 「これ、使ったことのある人っていますか?」
と一言足すことで会話が自然に広がります。
答える人がいつも同じ…全員に参加してもらうパス回し
なぞなぞレクでよく起こるのが「いつも同じ人が答えている」状態です。積極的に答えてくれるかたがいるのは、とてもありがたいこと。ただ、そのままにしておくと、ほかの参加者は「聞いていればいい」と感じやすくなります。
ここで大切になるのが司会者によるパス回し。答えが出る前や、答えが出たあとに「問い」を投げかけます。
- 「いまの答え、(言葉遊びが)上手いですよね」
- 「同じように思ってたよー、ってかたいますか?」
特定の人を指名しなくても、全体に向けた問いかけにすることで「うなずく」「表情で反応する」など言葉以外の参加にも繋がります。
それでも進行に困ったときは「答えるのが好きな利用者様」「お世話が好きな利用者様」をスタッフの助手に任命してしまいましょう。
- 「喉が乾いちゃったので、○○さん、代わりにこの問題を読んでもらえませんか?」
- 「○○さん連続正解! すごいですね。じゃあ次は、みんなで考えてみて、わからなかったら○○さんにヒントを貰うようにしましょう。(小声で)○○さん、今回の答えはコレなので、聞かれたらヒントを出してあげてください」
役割を持ったり、頼りにされることで利用者様・入居者様の自尊心が満たされやすくなります。
答えやすさが鍵!利用者様に合わせたなぞなぞの出題・選び方
なぞなぞレクを盛り上げようと意気込むと、どうしても「ちょっと面白そう」「ひねりが効いている」といった問題を選びたくなりますよね。でも個人差がある中で難しい問題を出すと、答えられるかた・答えられないかたの2つに分かれがちになります。
この項目では「どう選ぶか」「どう助けるか」という出題スキルの基本を紹介します。
難易度調整のポイント|簡単な問題から徐々にレベルアップ
なぞなぞレクで最初に出す問題はほぼ全員が答えられるレベルにします。
理由はシンプルで、最初に「答えられた」「わかった」という体験があると、その後の問題にも参加しやすくなるからです。
おすすめの流れは次の3段階です。
1問目:すぐイメージできる超かんたん問題
2問目:少し考える問題
3問目:ひねりのある問題(余裕があれば)
この順番なら、最後の1問がわからなくても失敗感を持ちにくく、考える前に諦めてしまう利用者様が出るのを防げます。
季節や懐かしい言葉を選ぶ|記憶を引き出す出題テクニック
答えやすさと会話の盛り上がりを両立させる近道は、頭の中に情景が浮かぶ言葉を使うことです。特に効果的なのが、
- 季節(正月、夏祭り、秋の味覚など)
- 昭和の道具、暮らし、行事
などのワードです。説明しなくてもイメージが共有されやすく、考える負担がぐっと下がります。
出題前に、
- 「昔、家でよく使っていましたよね」
- 「この季節になると見かけましたよね」
と一言添えるだけで連想が働きやすくなります。
答えが出ない時の救世主!盛り上がる「ヒント」の出し方
答えが出ないときヒントを出すと思うのですが、ヒントの認識をちょっと変えるだけでもレクの進行がスムーズになります。
新しいヒントの認識
👉「答えさせるためのもの」ではなく「考え続けてもらうためのもの」
おすすめなのは段階的なヒントです。
- 見た目のヒント
- 使い道のヒント
- 音や感触など五感のヒント
たとえば、
- 「家の中にあります」
- 「昔は一家に一つありました」
- 「ガコンガコンと音の出るものです」
というように少しずつ絞っていきます。「もう少しでわかりそう」という段階でヒントを止めることで、「考えたら分かった!」という瞬間が生まれて達成感が出てきます。
レクの途中で笑い声が欲しいときの演出テクニック
あえて「間違えてみせる」ポンコツ司会
場の空気が少し固いと感じたときは、わざとポンコツに振る舞う演出が効果的です。具体的な演出の例をいくつか紹介するので参考にしてみてください。
なぞなぞの問題を読むとき
「さて問題です。パンはパンでもフライパンってな~、あ、違いました。フライパンは答えでした」
といった感じで問題をわざと読み間違えるテクニックです。スタッフが完璧じゃない姿のほうがリラックスした空気を演出できます。
資料を探すとき慌てる
数枚のメモ用紙を探すとき「段取りが違ったー」「どこやったっけ!」とわざと慌てます。そのあと「あったー!」と大喜びして問題を読み始めるとスタートの雰囲気がとてもよくなります。
ほかのスタッフに協力してもらう
ほかのスタッフに協力してもらえる環境であれば、片方のスタッフがボケ役になる方法も使えます。
司会「皆さんはわかったと思うんですけど、一応ヒントをもらいましょう!鈴木さん、これわかりますか?」
スタッフ(鈴木)「えーっと……バナナ!(わざと間違える)」
司会「ブッブー!残念、バナナじゃないですよねぇ、皆さん!」
このようにスタッフが「間違える役」になることで利用者様の緊張がほぐれ、「私が教えてあげなきゃ」という優越感を引き出すことができます。スタッフには事前に「困ったら話題を振るから、適当に間違えてね」と伝えておけばスムーズに連携できます。
まとめ:なぞなぞレクの進行スキルは、あらゆる介護業務の武器になる
この記事では「なぞなぞレクが盛り上がらない」「沈黙が怖い」「失敗したくない」という不安に対して、考えかたと具体的な進行スキルの両面を紹介しました。
- 盛り上がらなくてもいい「レクの目的」を持つ
- 全員を巻き込む司会進行のコツ
- 利用者様に合わせた出題とヒントの出しかた
どれも特別な才能ではなく、知っているかどうかのちょっとしたコツです。ここで身につけたスキルは「なぞなぞ」に限らず様々なレクで応用できます。
相手の反応を待つこと・沈黙を受け止めて安心感を作ることは、デイサービス、ホームヘルパー、居宅介護など、あらゆる介護業務にそのまま活かせる力です。
次にレクを担当するときは「盛り上げなきゃ」と肩に力を入れず、今日紹介したコツを一つだけでいいので思い出してみてください。きっとレクが成功に近づくはずです。
具体的なレクでの言葉かけを知りたいかたはなぞなぞレクの言葉かけ一覧NGワード・安心フレーズもご覧ください。
高齢者向けなぞなぞ全問題はこちら👇


